『永遠(とわ)』

ミニアルバム

『永遠(とわ)』~東日本大震災を思い出していただくお手伝い~

2018年3月11日に向け制作中でございます。

 

 

プロローグ

 

2011年3月11日東日本大震災。

誰もが想像すらしえなかった規模の大津波。過去を忘れ過去に学ぼうとしない、自然災害をなめていた現代人に突き付けられたのだ。

その光景は、戦後の焼け野原、地獄絵図、のようだとまで言われた。

私は当時、宮城県亘理郡亘理町荒浜築港通りに住まいがあった。荒浜築港通り、文字通りの港町である。数百件あった家はほとんど基礎だけを残し消えた。そして、多くの命を奪い去った。

毎年3月11日が近づくたび人々はザワつく、報道陣が東北に向かう。悪くはない。この日だけでも東日本大震災を思い出してくれるのなら。

大切な方を亡くされた人々が、亡くなられた方々を悼み思い切り泣ける日。あの日を思い出し語りあえる日。私たちは、まるで昨日のことのように話せる。

だから、この日は私たちの声に耳をお貸しください。そして、学んでください。いつかあなたの身に災害が降りかかったとき、きっと役に立ちますから。

私は、震災後「思い出の跡」を書き、それを大学生の息子が撮った荒浜の震災の記録写真に載せてYouTubeに投稿したことを切っ掛けに、ボランティアの学生さんを中心に、震災や防災についての話と歌を聴いていただくようになった。泣き出してしまう学生さんを前に、「ごめんね」と思いながら尚もつらい話を重ねる。なぜなら、大袈裟ではなく、この時代に生まれ、しかもこの地に心を寄せ学ぼうとしている彼らには、未来に語りつぐ使命があるのではないかと思えてならないから。彼らは口々に「私たちに何ができるのでしょう?」と言う。また「何もできなくて申し訳ないし、悔しい。」とも。

そんな時は3つのことをお願いしている。

 

  • 「知っている人」になって伝えてください。
  • 思い出してください。
  • 自分を責めないでください。

 

お伝えすること。もう一つ大切なことがある。それは「人は立ち上がれる」ということ。途方にくれるほどの悲惨な被災地も復興出来る。どんなに悲しい状況下でも手を伸ばせる人がいてくれたら生きられる。ことを知っていて欲しい。

 

こんなことをお話ししながら歌を聴いていただいている。「東日本大震災を思い出していただくお手伝い『詩うたい』」ご希望の方はお気軽にお声がけ、お問合せください。微力ながらお手伝いさせていただきます。

この「永遠(とわ)」にご興味を持っていただきありがとうごさいます。少しでもあなたのお心に何かを留めていただけたなら幸いです。

 

 


 

 

 

 

 

『永遠(とわ)』

~東日本大震災を思い出していただくお手伝い~

 

1.思い出の跡

2.小さな畑

3.今も…

4.あおぞら

5.想い

6.おかえり!

7.春がくる

 

 

作詞/作曲/歌 森加奈恵

編曲/バック演奏 ネムカカ

写真/デザイン 森健輔

 

 

 

 

 


 

 

エピローグ

 

Q なぜ歌っているのですか?

A どうしても伝えたい事がある。だから歌わせていただいております。

 

なぜ歌を?  なぜ歌で?  とよく聞かれる。

どう答えれば良いのか正直わからない。でも、何度も何度も辞めようと思ったのは本当だ。ということは辞めた方がいいのではないかと思えたからで、それは、誰かを傷つけたり、悲しませたりしてしまったと感じたからに他ならない。

それでも

「どうしても伝えたい事がある。だから歌わせていただいております。」

が答え。

私が感じている「知っていた人」と「知らなかった人」の地震直後の行動の圧倒的な差。ならば、この先のために「知っている人」を一人でも多く存在して貰えたなら、その周りの何人かの命が、心が、助かるかもしれない。

そんな風に思えてならないから。

だから歌わせてください。

誰かのために

自分のために

 

このCDを制作するにあたり多くの、本当に多くの方々の後押しをいただきました。

東日本大震災は多くを奪い、多くを傷つけました。しかし、申し訳ないことですが、私自身は多くをいただきました。これは事実。何より、何物にも代えがたい、数えきれない出逢いをいただきました。歌うことを辞めようと何度も考え、その度に重荷を解いてくださる方が現れ、ここまで支えていただいています。

この「永遠(とわ)」に収めた楽曲はその出逢いから生まれています。

「小さな畑」は佐々木勇三郎さん、昌子さんご夫妻の体験から。

「想い」はご自分を泣き虫とおっしゃる住職、坂野文俊さんのお言葉から。

「おかえり!」はその住職さん、地域の方々とNPO法人国際ボランティア学生協会(IVUSA)の学生さんたちとのふれあいを。

「春がくる」は3月11日の慰霊法要のため1年を掛け心を尽くす丹治陽子さんとお仲間。

全ては震災後に出逢わせていただいた方々です。

 

そして、この「永遠(とわ)」に収録されているすべてのアレンジを「ネムカカ」さんにお願いしました。ネムカカさんは広島県福山市の藤井さん(Vo・Ag)と里さん(Per)のユニット。2012年から毎年3月に広島県福山市で開催されている「東日本大震災復興支援『絆チャリティライブ』」に尽力されているアーティストです。2017年このチャリティライブにお邪魔しました。私はただ「広島という遠い西の地の方々が何年にも渡って東北に想いを寄せてくださっている。」ことが不思議にさえ思えて、どうしてもライブを観たい衝動を抑えられなかったのです。そして、東北のみんなの「ありがとう」をお伝え出来たら嬉しいと。しかし、実行委員会の代表をされている藤井さんから思いもかけない共演のお話をいただきステージに立たせていただいたのです。その時の感動は忘れることが出来ません。ネムカカさんだけでなく出演なさった多くのアーティストさんたちの想いは深く、でも、さわやかな風のように肌で感じたのです。震災後にできた曲を一枚のCDに収めようと考えたとき私の中でネムカカさんの演奏が流れ、気が付けば藤井さんに連絡をしていました。快くお引き受けくださったこと、本当に嬉しく、ありがたく、言葉にならないほどです。

また、準備をする中、様々な場面で多くの方々の手をお借りしました。そのすべての方々に、心から、こころから、ありがとうございます。

このCDを手にしてくださった方が、災害について想像し、防災について考えていただけたなら嬉しく思います。

歌詞、文章の中に失礼がございましたらこの場でお詫び申し上げます。私の伝えたい想いに免じてお許しいただければ幸いです。

ではでは、今日も、明日も、あさっても、ず~っとおしあわせに(^^♪

最後に、災害に命を奪われた方々のご冥福を心からお祈りいたします。

 

 

2018年2月1日

森 加奈恵

 

 

 


 

「永遠(とわ)」

~東日本大震災を思い出していただくお手伝い~

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